| フィリピンの市民社会の歴史 フィリピンの市民社会については、その歴史的背景なくして語れないでしょう。16 世紀の半ばから約 300年以上にわたる長いスペインの植民地支配、その後アメリカ と日本による侵略と植民地支配を受け、やっと独立した後もマルコス政権の独裁 政治が続いたフィリピン。この中で社会変革や民主主義を求める団体が多く出現 したのはごく自然のことと言えます。 19世紀後半から、農民運動、労働組合、女性運動、共産主義運動、社会主義運動、 教会関係等様々な運動が民主主義の実現やエンパワメントを目指して多く出現 しました。特に第 2次世界大戦以後は、被災民の救済のためにカトリック教会系を 中心として多くの社会団体が貧困解消のための活動を進めました。また、農地の 未開放や農村地域の開発の遅れを受けて共産主義運動も台頭しました。 1972年から 1981年のマルコス政権戒厳令下では、NGO・PO の活動は地下に潜る か、合法と判断される社会福祉や緊急援助的な活動を行うかに限られるように なりました。しかし弾圧は逆に独裁政権の反対運動を生み、国際社会もマルコス 政権への不信感からフィリピンで活動する NGO に支援するようになります。 マルコス政権末期は、政権に対抗するために市民社会も政治化していくように なります。 1980年代後半に民主化を遂げた後、それまで対立関係にあった政府と NGO・PO は協調関係になり、NGO は公式に政治に参加することを認められました。それ から 20年余り経った今も、フィリピンの NGO 及び PO は、弱い政府に代わって 基本的なサービスの提供や農村開発といった分野で、その職務を担っています。 |
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| フィリピンの NGO の特色 フィリピンは NGO 活動が非常に活発な国として知られています。その数は 5万とも 10万とも見積もられ、フィリピン市民社会に深く根を下ろしているだけではなく、国境 を越えて、海外の政府機関あるいは非政府機関とも連携し、様々な活動を展開して います。 一口にフィリピンの NGO といっても、その規模、専門性、活動内容はさまざまです。 実際にフィールドに行き、その団体がプロジェクトを実施している草の根 NGO も もちろん多いですが、フィリピンでは専門分野に特化した NGO も多くあります。 例えば、ネットワーク NGO を束ねているアンブレラNGOがそのひとつです。何万と ある組織から合法的な NGO を区別するため、また情報共有や協同活動を推進 するために、各 NGO がネットワークを作ることは珍しくありませんが、その各 ネットワーク NGO を束ねるアンブレラの役割をする NGO がフィリピンにはあります。 その最大の NGO はCaucus of Development NGO Networks (CODE-NGO)で、12の ネットワーク NGO とその会員である約 2500の NGO を繋げています。このように ネットワーク化された NGO はアドボカシーや社会的なインパクトを持っています。 また、NGO の資金調達活動を支援する NGO 、NGO への人材研修のみをメインに 行っている NGO 、NGO への免税認証を行っている NGO 等、様々な活動形態が あります。 このように「NGO 大国」とも呼ばれるフィリピンの NGO 。日本の NGO がフィリピン の NGO から学ぶべき点も多くあるのではないでしょうか。 |
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| 参考文献 大野拓司(2001) 「現代フィリピンを知るための 60章 エリア・スタディーズ」,
明石書店 川中豪(2000) 「アジアの国家とNGO : 15カ国の比較研究」 重冨真一編著 明石書店 ジョセフ・Y・リム、野沢勝美(1993) 「フィリピンの経済開発と地方分権政策」, アジア経済研究所 |
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| The Foundation for Adolescent Development, Inc. (FAD) has a new website: www.teenfad.ph. | |